「Fortress」 独自ルール(案)
0.これは、ツクダ社が過去出版した「Fortress:激戦!ア・バオア・クー」のコンポーネントを利用して遊ぶ別のゲーム・ルールです。ダイスは1d10を使用します。端数は切り上げです。数値は基本的にコンポーネントの通りとします。但し、「艦艇」ユニットの対モビルスーツ戦闘力の数値は無視します。このルールでは、「艦艇」は「艦載機」を攻撃出来ません、防御のみ可能です。また部隊の戦闘力をそのまま射程とし、但し射程1/2から先では火力半減とします。(マゼランの場合、射程6まで火力12、7〜12までは6。サラミスなら4まで7。5〜7が4)
1.基本ルール
@ 行動チット選択:両軍は、このターンで行動させる「指揮官」の行動チットを選択します。「ALL FIRE!!」は全軍行動です。無条件に自軍の総ての部隊を行動出来ます。連邦は2枚、ジオンは1枚を持ちます。
A 「活性化」判定:@で選択した行動チットを、前ターンで最後に「活性化」しなかった側の軍が引きます。引かれたチットの「指揮官」が「活性化」します。
B ターンエンド:総てのチットが引かれるか、ターンエンドのチットが引かれた場合、ターンを終了します。「帰還」状態の「艦載機」を元に戻します。
2.行動チット選択:両軍は、このターンでの「活性化」を希望する「指揮官」の行動チットを選択します。但し、前ターンに選択されたチットは選択出来ません。「活性化」の前にターンエンドが引かれ、実際には未行動であっても、前ターンに使用した行動チットは次のターンには使用出来ません。しかし、例外としてターンエンドはいつでも使用出来ます。両軍とも2枚持ちます。
3.「活性化」:A手順でチットを引かれた「指揮官」のみが「行動」を行えます。
3−1:「指揮官」は、「指揮範囲」に存在する「部隊」を「行動」させることが出来ます。「艦載機」については数値の2倍の範囲とします。指揮範囲外の艦載機は、最も近い敵部隊に向け移動し、可能であれば交戦します。何れの指揮官の指揮範囲外にある艦艇も同様です。また、指揮官は指揮範囲内の戦闘結果に、攻撃または防御に於いてダイス修正を与えます。赤字は不利な修正です。また、自軍の指揮官同士は、可能な限り、お互いの指揮範囲が重複しないように移動しなければなりません。指揮官は常に自軍の艦艇にスタックして存在します。そして、指揮官が座乗する艦艇のみは、自軍手番であれば総ての部隊(艦艇)が行動出来ます。部隊(艦艇)には、その艦艇が搭載する艦載機をも含みます。もし、座乗艦が撃破された場合、指揮官は存続判定を行います。その指揮官のチット枚数+指揮修正能力を合計し、1d10し、以下の目が出れば指揮官は無事脱出し、直近の友軍艦艇に移乗出来ます。失敗した場合、指揮官は何等かの要因で指揮能力を喪失したものと判定し、ゲームから取り除きます。もし、総ての自軍の指揮官がそのゲームから除去されたとしても、「全軍行動」チットは有効です。
3−2:「行動」は、「スタック」単位で解決します。1部隊であっても「スタック」として扱います。
3−3:部隊には、「艦艇」と「艦載機」の2種類が存在し、種類により「行動」手順が異なります。
3−3−1:「艦艇」は、「移動」と「戦闘」を組み合わせて行えます。
3−3−2:「艦載機」は種別により、学徒(S)は1回、一般(無印・(E))は2回、NTは1+数値回数の「行動」を行えます。「行動」可能な回数は「スタック」内の最低能力に合わせます。
4.「スタック」:「スタック」について説明します。
4−1.「スタック」制限:「艦載機」3部隊まで。
「艦載機」2部隊と「艦艇」1部隊まで。
「艦艇」と「艦艇」は「スタック」できません。
4−2.「スタック」の「移動」:「スタック」を構成する部隊中の最低移動力に合わせます。移動中は「スタック」制限は適用されません。
4−3.「スタック」は、その移動力と制限内であれば「移動」中に合流も分割も出来ますが、「行動」開始時から構成が変化した「スタック」は、行動回数が残っていてもその時点で「行動」終了とします。但し、移動力がまだ残っていた場合、その「移動」は継続出来ます。
5.「移動」:「艦艇」は「移動」行動のみの場合、「移動力」の2倍移動出来ます。
6.「戦闘」:「戦闘」は「艦艇」と「艦載機」で実施方法が異なります。「戦闘」は、Aで活性化している部隊の「戦闘力」から、目標の「防御力」を引き、1d10します(。出た目が差分以下であれば「命中」し、目標は撃破され、ゲームから除去されます。但し、「9」の目のみ「ファンブル」として無条件で「戦闘」失敗としますので、必ずダイスロールして下さい。
6−1.「艦艇」の「戦闘」方法:「移動」後の「戦闘力」は半減します。「戦闘」後は「移動」出来ません。
6−2.「艦載機」の「戦闘」方法
6−2−1.「艦載機」の「戦闘力」は「行動」では変化しません。「艦載機」はスタックの「戦闘力」を合計出来ます。
6−2−2.「艦載機」は「艦艇」に対し「対艦戦闘力」と同じ射程を持ちます。「艦載機」同士は隣接のみ「戦闘」出来ます。
6−2−3.世界観の再現:ジオン軍は、(S)以外の「艦載機」は、「スタック」の「防御力」を合計出来ます。戦闘結果後、除去する部隊は常にジオン軍が選択出来ます。連邦軍は、(E・NT)の「艦載機」のみが、ジオン軍「スタック」の部隊を個別に「戦闘」解決出来ます。
6−2−4.練度の表現:練度(S・E)によってダイス修正があります。(S)を含む「スタック」は不利に、(E)は有利に、ダイス目に±1を加算します。「スタック」の内容により修正は±3累積しますが6項「ファンブル」は常に適用します。
6−2−5.「NT」:「NT」部隊は表示数値有利に、ダイス目に加算します。更に表示数値−1回数の戦闘結果を無効にします。つまりNT2の部隊は2回連続で「命中」しない限り撃破出来ません。
7.「艦載機」の継戦能力:「艦載機」は「艦艇」から「出撃」後、1回のみ「戦闘」出来ます。1度「戦闘」を行った「艦載機」は、「艦艇」に「着艦」し、「整備」状態が終了するまで「戦闘」出来ません。
7−1.「艦艇」と「スタック」している「艦載機」は「着艦」状態とします。「着艦」した「艦載機」は「整備」状態になり、裏返して「艦艇」の下に置きます。
基本ルールは以上です。
上級ルール
1.「艦艇」の耐久力:「艦艇」は防御力と等しい耐久力を持ち、命中毎に1減少し、0で撃沈する。マーカーを乗せて表現する。
2.近接戦闘(オーバーラン)MS(MA)種別の艦載機が、隣接可能な艦載機にのみ実施可能。行動1と移動力の半分を消費。帰還条件を無視して戦闘が出来る。
3.要整備状態。撃破に1足りずに撃破を免れた艦載機は重大損害(D)状態になる。着艦してから整備完了まで+1ターン掛かる(着艦からターンエンドで帰還除去、次のTEでD除去で再出撃可能に)
4.集中攻撃。目標が指揮官の指揮範囲内であれば、艦艇、艦載機を問わず、2スタック迄の攻撃力を合計し、戦闘解決出来る。
5.指揮統制。指揮官の指揮能力に制限を加えます。各指揮官が有するチット枚数の合計に全指揮官の戦闘修正値の合計を指揮能力とし、自軍のその手番で行動可能なスタックの上限とします。
6.指揮能力。自軍手番で非番の指揮官は、座乗艦の自由行動に加え、その指揮官が持つチット枚数と同等の指揮範囲内のスタックを行動出来るものとします。
7.捕縛。MSがその戦力の50%の比率を越える部隊の戦闘により座乗艦を撃破された指揮官が、指揮の継承に失敗した場合その指揮官は捕縛の可能性があります。1d10の結果、攻撃に参加したMS部隊の数以下の場合、その指揮官は敵軍により捕縛されます。もし、目標が自軍(捕縛を試みる側)指揮官の指揮範囲であった場合、指揮官の攻撃戦闘ダイス修正値を判定に適用します。(VP?)